ロードバイクレースに出たいときチェックすべき17ポイント

ロードバイクレース

ロードバイクレースに出るのは敷居が高いと思っていませんか?

はじめてのことですし、集団走行もしたことないのにロードバイクレースなんて出ていいのか?と最初はドキドキししてしまうものです。

ですが安心してください。ロードバイクのレースに出るのはそれほど難しいことではありません。

ただなるべく失敗したくないなら、ここで紹介する「17のポイント」に目を通してください。

私は普通のサラリーマンで「趣味」としてロードバイクを楽しむ程度でしたので、どこのチームにも所属せずいきなりロードバイクレースの世界に飛び込みました。

情報があまりなく試行錯誤しながらロードバイクレースに慣れ親しむようになりましたが、「あの頃の自分が知ってていれば失敗しなかったのに、、」と思うことをお伝えします。

(注)「ロードバイクレース」の定義ですが、この記事内ではヒルクライムレースやクリテリウムレースではなく、アップダウンがあり、ある程度距離以上(30kmくらい)を走るレースとします。

photo credit: sjrowe53 via photopin cc

ロードバイクレースの種類

どんなロードバイクのレースがあるのか、初めてだとレベル感などつかみにくいので簡単にご紹介しておきます。

JCRCのレース

誰でも参加できますが、運営がきちんとしており既に何十年もの歴史がある由緒あるレースです。

レースカテゴリーがS,A,B,C,D,E,Fまで7段階に分かれているため、自分の実力に合せて楽しめます。

外部リンク:JCRC 日本サイクルレーシング協会

年間10戦以上行われるシリーズ戦ですが、スポット参戦でも問題なく都合に合せて参加が可能な点も良いです。

ただ、レース開催場所が静岡県修善寺の「日本CSC」か、群馬県みなかみ町の「群馬CSC」が主となるので、西日本の方は参加しにくいのが難点。

都内近郊のロードバイク乗りの間では、「JCRCのカテゴリが○クラス」など伝えるとだいたいレベルが認識されるモノサシになっています。

初めてJCRCレースに参加する際は「クラス分け」レースとなるので、自分の実力を知る良い手段にもなります。

一度試されてはいかがでしょうか。

各地域で開催されるスポットレース

耐久レースなど年に1回開催されるスポットレースがあります。

なかにはJCRCのように年間ポイントを競うシーズンレースもありますが、カテゴリ分けは厳密ではなく自己申告であることがほとんどです。

また、コースに起伏があり比較的長い距離を走る「ロードレース」型はあまり多くないため、ロードバイクの総合的な力を試すことができるレースは少ない状況です。

ロードレース型で楽しめる有名なレースは「ツールド沖縄」。

沖縄県在住の方以外は経済的に余裕がないと参加することが難しいですが、誰でもチャレンジできるレベルの高いレースです。

実業団レース

日本で行われるロードバイクレース最高峰が実業団レースです。

カテゴリは上からP1,E1,E2,E3,Fと5カテゴリーに分かれています。※Fは女性のみのカテゴリ

P1はロードバイク選手として生計を立てている選手もいる日本で一番速いロードバイク選手が集まるレースカテゴリ。

実業団登録すればE3から参加することになり、年間ポイントランキングによって上位カテゴリにステップアップできます。

参加するにはチーム単位での登録となり、一人でいきなり参加することはできません。

レースに出る目安

出るレースのレベルにもよりますが、JCRCのカテゴリ分けレースに出て楽しめる(先頭集団についていけるレベル)目安をお伝えします。

平地無風で平均速度32km程度で1時間は走れる

ロードバイクの基礎体力がどの程度あるのか目安となります。

1時間停まることなく平坦で走れる場所など日本ではあまりないので、あくまで目安ですが普段から平均速度32キロ以上で走れる程度の走力は必要です。

1分平地無風で平均速度40km以上

ロードバイクのレースではスタート直後からイキナリペースが上がることが多いです。

ここで集団についていけないと、その後で先頭集団に追い付くことはほぼ無理なので、短時間高出力を出せる必要があります。

だいたいの目安ですが、平坦無風で40キロ以上を1分は出せないとレースを楽しめないと思います。

楽しみ方は人それぞれですが

もちろん、「参加することに意義がある!」という方もいらっしゃることでしょう。

マラソンなどは完全に自分との戦いなので完走目的でレースに参加される方が多いですが、ロードバイクのレースはマラソンとは違います。

誰もが虎視眈々と1位を狙っているギリギリの状況で戦うのが「ロードバイクのレース」だと私は考えているので、もし「完走目的」ならヒルクライムレースのような達成感を味わう方が良いかもしれません。

参考過去記事:ロードバイク初心者が目指す速度はどれくらい?

ロードバイクのメンテンナンス

いちばんやさしいロードバイク メンテナンス&乗り方完全ガイド-専門店のプロが教える快適なライディング・メンテナンスのコツ・最適なチューンナップ

ロードバイクレースに出るなら、機材のメンテナンスは自己責任できちんと行う必要があります。

レース会場でメンテナンスするときは、自転車ディスプレイスタンドがあると便利です。

ボルトの増し締め

「一ヶ月前にきちんとバイクショップでメンテしてもらったから大丈夫!」と思ってはいけません。

ボルトは何もしていなくとも緩んできます。

特にハンドル周りのボルトはしっかりと固定してください。

レースとなると、普段の練習で出したことがないパワーが出るものなので、ハンドル周りがしっかり固定されてないと思わぬ惨事を引き起こす可能性があります。

自分だけでなく周りも巻き込んでしまうので、しっかり増し締めしてください。

ブレーキの引きしろを調整する

レースでは何が起きるか分かりません。

目の前で落車が発生することもあるので、ブレーキの調整はしっかりしておきましょう。

特に普段は急ブレーキなどすることがないので忘れがちですが、ブレーキの引きしろが適正でないロードバイクに乗っている方がいます。

目一杯ブレーキレバーを引かないとブレーキが効かない状態だと危険ですので、ある程度コントロールできる幅を残しつつ、少し握るだけでブレーキが効くように調整してください。

ホイールをしっかりつける

信じられないかもしれませんが、自転車仲間が実際のレースで「ホイールが外れて落車した選手」を目撃しています。

レース中には普通ではありえないような力がロードバイクにのしかかってくるので、ホイールの止め方が甘いと飛んでしまうこともあるので要注意。

参考過去記事:ロードバイクのメンテナンス初心者はとりあえずこれだけやっとけ!10分でできるセルフメンテナンス方法

レースの目標設定とイメトレ

参加するレースが決まったら、すぐにレースの目標を決めておきましょう。

目標を作るメリット

初めてレースに出る場合は「とりあえず怪我をせずに帰ってくる」ということが目標になるかもしれません。

それはそれで大切ですが、せっかくなので「入賞」を目標にしてみてはいかがでしょうか?

理由は、具体的に自分に足りない部分を事前に補えるから。

目標を「入賞」とすると、自然と過去のレース情報を調査したりyoutubeでコースが掲載されていれば何度も見てみたり、具体的に自分がレースを走っている様子をイメージするようになります。

このようなイメトレをしていれば実際のレースで落ち着いて振る舞うことができ、結果として落車などの危険を防ぐくとに。

参考過去記事:【サイクリストトレーニングバイブル】のおかげで優勝できました

レース前の準備

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早めにレース会場に着くように

ロードバイクのレースは山奥が会場になっていることが多いので、通常は車にロードバイクを積んで会場に向かいます。

オススメは、「レース当日は出来る限り早くレース会場に着くこと」です。

たとえ11時からのレースであっても、6時に駐車場が開門するなら6時前に着くように出発しましょう。

少し遅れて到着すると、駐車場は埋まってしまいレース会場から少し離れた臨時駐車場に停めなければなりません。

不慣れな状況ではできるだけ余裕をもって行動できるようにしておきたいです。

アップの方法

できれば「固定ローラー台」を準備してアップすることをオススメします。

レースではスタート直後からアタックがかかり一気にスピードが上がることが多いため、直前にできるだけ高負荷な状態を作っておいた方がいいです。

ウォーミングアップが不十分な状態でいきなりパワーを上げた場合、脚は大丈夫ですが心肺が思うように機能してくれません。

心拍数計をお持ちならお分かりだと思いますが、急にダッシュした瞬間は心拍数はほとんど変化せず、10秒ほどダッシュした後で最大心拍数がマークされる状態と同じです。

ウォーミングアップでは十分心拍数を上げておき、スタートダッシュに備えましょう。

私の場合は、10分最高心拍の70%くらいでアップし、5分を最大心拍数の88%くらいで回します。

その後ケイデンス100以上での1分インターバルを5回ほど実施。

最後にダウン10分を行い完了です。

このようなメニューを実施するには、ローラー台があると便利ですね。

水分は控えめに

レース中は水分がなかなか補給できないから水分を多く飲んでおいたほうが良いと思いがちです。

実際は、水分を取り過ぎたことと緊張から、スタート前にトイレへ行きたくなってしまうことがあります。

私は初めてのレースでスタート直前でトイレに行きたくなってしまい、全く集中できずスタートを迎えた苦い経験があります。

普段から頻尿がつらいのですが、、

ウォーターローディングといった言葉がありますが、水分はほどほどにしておいたほうが良いです。

スタートではできれば最前列に並ぶ

遅いかもしれないから最後尾でスタートしよう、と考えていたら甘いです。

スタートでちょっともたついていると、一気に加速した先頭集団と差が付いてしまい追いつけないままレースが終了することだってあります。

スタート予定の30分くらい前から整列するように意識して最前列でスタートできるようにしてください。

多少スタートに手間取ったとしても最前列にいればカバーできます。

レース中のルールとマナー

レースがスタートしてしまえば、後は集団の意思で展開していきますので、落ち着いてさえいればそれほど難しいことはありません。

リラックスとふらつかないことを意識

ただ、集団走行に慣れていないと前も横もロードバイク乗りが密集している状況が不安でしょうがないでしょう。

不安な状態が続くと、だんだん体がこわばりフラつきの原因にもなります。

ふらつくような走りをしていると「まっすぐ走れよ!」など怒号がとんでくることがあります。

普段と同じ走りをすることだけ意識して、なるべく皆と同じようなライン取りをしておきましょう。

ロードバイクの集団走行でワガママは嫌われます。

列に入りたいアピールは手信号で

スピードが速くなったときや下りなどは、集団が縦に伸びる場合があります。

そのときに列から外れてしまい一人だけポツンとなってしまったら、手信号で「入りたいんだけどお願い」といったジェスチャーが効果的です。

レースの最終局面ではみんなポジション争いで殺気立ってますが、レース序盤であれば入れてくれることがあります。

ただ、みんなそのポジションを必死で守っているので、できれば自分で良い場所を確保できると良いですね。

危ない人には近づかない

レースで嫌われるのは「自分勝手なライン取りをするワガママな人」です。

そういった方はフラフラしているように見え、集団と同じラインで走っているとぶつかりそうになることがあります。

自分がそうならないのは当たり前ですが、近くにいたらできるだけ離れましょう。

あるレースで「この人のライン危ないな〜」と感じちょっと前に出るようにしていたら、数分後に後ろの方で怒号と悲鳴が。。

後ろを振り返る余裕がありませんでしたが、おそらくふらついていた方が落車して周りの方が巻き込まれたようです。

自分を守るためにも、怪しい動きの選手からは離れましょう。

まとめ

かなり長文になってしまいましたが、ロードバイクレースに出るならこの17ポイントを頭に入れておいて損はないです。

怖いことも書きましたが、ロードバイクレースは最高なので是非一度チャレンジしてください!

4件のコメント

はじめましてFOXMANと申します
いつも参考にさせていただいています。
ロードバイクを購入して半年で、無謀にも先日初めてレースに参加してきました。
面白い反面、自分の課題も多く見つかった?というより無我夢中のうちに終わってました。
(結果は、・・・・)
なかでもコーナーリングが上手くできていないと感じました。なにかコツのようなものが
ありますでしょうか?
レースは、岡山の灘崎クリテリウムで周回路のRがきついように感じました

FOXMANさん、はじめまして! コメント有難うございます!

初めてのレースお疲れ様でした!
面白いと思えたのは素晴らしいですね!
レースでのコーナーリングは、普通にロードバイクで走っているときにはなかなか経験できないこと。
それは「集団走行でスピードが上がっている状態でのコーナーリング」だから。
できるだけ集団走行と同じようなスピードで同じようなコーナーの練習を重ねるのが一番良いですが、丁度よい練習場所は確保しにくいですよね。

そんなときオススメなのは「八の字走行」。
ボトル2本を適当な間隔に置いて練習してみてはいかがでしょう?
コーナーを安全に走らせるにはロードバイク上にバランス良く乗れていることが大事ですが、八の字走行である程度バランスを掴めるはずです。
慣れてきたら間隔を狭くしていくと難易度が上がります。
是非お試しください!

ありがとうございます。
FOXMANです
最初は、集団についてコーナーに入っていくのが怖かったです。
今までコーナーは、ゆっくりまがっていたので、レースでのスピードには、びっくりしました。
コーナーではなされると、直線では、追いつけず、どんどん離されてレースが終わってしまいました。鍛えなおして、レースにまた出たいと思います。
今回は、クリテリウムでしたが、ヒルクライムにも挑戦したいです。

FOXMANさん、ありがとうございます!
レースでのコーナーリングスピードはびっくりしますよね ^^;
集団内部は空気抵抗がかなり少ないので、一度離れてしまうと復帰は難しいですし。。
慣れの部分も大きいので、参加できるレースがあればドンドン出てみることをオススメします♪
ヒルクライムレースも良いですね!
来週ヒルクライムレース(ハルヒル)に出る予定なので、ヒルクライムのネタが出来ましたら記事をアップします。