最近、Stages Powerという10万円を切るパワーメーターが国内の代理店から発売されたこともあり、パワーメーターを使ったトレーニングが一気に普及しそうですね。
私がパワータップという機材を使い、ロードバイクのトレーニングを本格的に始めたのは2012年の2月。
使う前は、
- パワーメーターって高いけど効果あるの?
- ロードバイク初心者がパワーメーターを使う意味があるの?
- パワーメーターを使うデメリットってないの?
そんなことを考えてました。
ちょうど丸3年が経過したのでパワーメーターを使ったトレーニングの成果と失敗をまとめてみます。
パワーメーターを3年使った3つの成果
成果1:トレーニングを続けることができた
パワーメーターを購入した理由は、一人で冬場の向かい風に向かって走ってるときに楽しくなかったから。
その当時は一緒にトレーニングする自転車仲間もおらず、心拍数を元にしたトレーニングを一人で行ってました。
レースに出る訳でもなかったので、自分が速くなってるのか頑張ってるのかが良く分からない状態、、
漠然と「速くなりたい」と思っていただけだったので、モチベーションが下がってました。
たまたまパワーメーターについて知り、客観的に「キツさ」を表示できれば一人で走ってても飽きないかな?と考え、思い切って購入。
これは大正解でした。
リアルタイムにパワーが変化することだけでも楽しい!
さらに、向かい風と追い風のパワーの違いにも驚愕。。
35km/h巡航できる!と思ってたのは単に追い風が強かっただけとか。
パワーメーターは客観的に自分の走りを評価してくれる、まさに「セルフコーチ」。
パワータップというコーチがいるから頑張れました 笑
成果2:弱い自分を追い込めるようになった
私はメンタル面がけっこう弱い方です。
パワーメーターがなかった頃も、心拍数を元にしたトレーニングメニューを実施してました。
ただ、はじめると
- ・今日はいつもより心拍が上がりにくいだけだ
- ・向かい風が強いから
- ・ここで無理しすぎて怪我したら大変
とか理由をつけて途中でメニューの強度を落とすことばかり、、
一方、パワーメーターは残酷です。
今、リアルタイムで表示されている数字がすべて。
向かい風や心拍数など関係なく「出ているパワー」という事実だけが突きつけられます。。
パワーメーターを使うまで「脚が痛い」と感じるまでペダルをこいだことがなかった私でも、追い込めるようになりました、、
成果3:自分の強みと弱点を客観的に把握できるようになった
パワーメーターを使いトレーニングする前は、自分は痩せ型でひ弱なのでスプリント力なんてないと思ってました。
※高校生のときでも、背筋力は確か110kgくらい、握力は40kg前後でした。
一人で走っているので競争したことがなかったですし。
ところが、10秒くらいもがくと結構なパワーが表示されていてびっくり! 本当に合ってるの?と疑ってしまうほど、、
最大パワーを更新したくて、毎回の練習最後にはもがいてました 笑
ちなみに、過去のトレーニングデータをすべて解析し時間単位で最大パワーを出せるソフトがあります。
無料のgolden cheetahというソフトが有名ですね。
例えば「5秒だと900w」、「1分だと480w」、「20分だと250w」など。
この機能を使えば、自分がどの時間単位で強いか弱いかを客観的に把握することも可能です。
ただ、その比較対象がないことには始まらない、、
パワーメーターを使ってる方のブログなどを見るとパワーが書かれていることも多いですが、体重があまりに違うと参考にできず。
今、唯一きちんとしたモノサシとなるのが「パワートレーニングバイブル」に書かれているパワープロフィール。
世界の一流プロからトレーニングなしまで「5秒」「1分」「5分」「FTP」のパワープロフィールが掲載されてます。
パワーメーターでトレーニングをはじめたら、必ず買うべき唯一の本ですね。
結果として・・・ レースで結果を出せるようになった
この3年間で目に見えるパワーの増加は少ないですが、実際のレース結果は大きく変わりました。
- 1年目は集団からすぐに千切れて一人旅をするばかり、、
- 2年目で初めての優勝を経験。JCRCも入賞
- 3年目ではほとんどのホビーレースで戦えるように
もちろんパワーメーターを使ったトレーニングだけでなく自転車仲間との出会いやレース経験が増えたことの成果でもあります。
ただ、間違いなくパワーメーターのおかげで効率良く速くなっています。
パワーメーターを使って失敗したこと
良いことばかりのようなパワーメーターですが、こりゃ失敗したな-と思うことも。
ロードバイクを純粋に楽しめなくなった
以前はロードバイクに乗ってるだけで楽しかったのですが、パワーメーターでトレーニングするようになりそういった楽しさが薄まりました。
今ではロードバイクはレースを楽しむもので、そのためにきついロードバイクトレーニングを頑張るというものに。。
純粋にロングライドしたり景色が変わるのを楽しんだりする用途でロードバイクに乗ることはなくなりました。
ロードバイクのパーツを購入するのも「速くなるかどうか」が基準。
頭の中も「どうすれば効率よく速くなるか」ばかり。
本当はもっと色々なロードバイクの楽しみかたがあるはずですが、今の私は「レースに勝つ」ことが一番のモチベーションになってしまってます。
当初はパワーを無理に出すペダリングだった
トレーニングでは、「5分アベレージ270w以上」などの目標を立ててスタートします。
どうしても数値をクリアしたいので、ペダリングなど意識している余裕がなくパワーを出すことに集中。
パワーがクリアすれば満足するトレーニングを積み重ねてました。
パワーはそこそこ出ているのでレースは大丈夫だろう!と安心していたのに、レースに出るとまったく走れず、、
表示されているパワーはそこそこ出ているのに前に進みにくい、脚に疲労がたまりやすくレース後半で失速する、というパターン。
レースでは勝負どころの終盤でいかに脚を残せるかが大事なのですが、パワー重視のペダリングでは逆のことをしていたようです。
2年目にそれに気づき修正を開始して、3年目になって、パワーはそこそこだけれでも進むペダリングを会得しはじめた気がします。
最近3本ローラーを導入したのもその流れです。
最初から意識していれば良かったのですが、初心者の頃からパワーメーターと共に歩んできたので気がつくのが遅れました。。
まとめ
パワーメーターはロードバイクで速くなりたいなら手に入れた方が良いと感じています。
ただ、パワーだけではないテクニックやペダリング技術も重要なので、うまくバランスをとってトレーニングするのがベスト。
まる3年かけて試行錯誤した結果ですが、体の内部をイメージしながら回すペダリングを行いつつパワーを出す、というのが重要だと感じてます。
そのためには実走よりも3本ローラーの方が良い気がするので、最近3本ローラーの記事を多く書きました。
まあ、速く走るようになることだけがロードバイクの楽しみではないのでパワーメーターは万人にオススメできるものではありません。
パワーメーターを使うことが速くなる訳ではなく、「パワーメーターが表す数字を元にきついトレーニングをすること」で初めて速くなります。
ある意味残酷な機械なので、導入するときは慎重に 笑
こんにちは。sakurakasaneです。
パワーメーター良いですね。
Stages powerも話題ですし、シマノのサイクルコンピューターの噂も出てきていますね。
でも、結局は自分努力だなぁ…数字で見えたら楽しいのでしょうね。
欲しいけど、今は三本ローラーで頑張るのみです。
欲しい物が沢山あって困りますね。
sakurakasaneさん、ありがとうございます!
シマノのサイクルコンピューターは凄いのが出てきそうですね。。
おっしゃる通り、結局は数値が明確になるのでより質の高い努力を求められます。
それでも、私はメンタルが弱めなので「今日のパワー値ちょっと低すぎない?きっとキャリブレーションが不足してた」とか言い訳しますが^^;
3本ローラーで体幹を使い回す意識を高めると「そんなにパワーは出ていないけれど速度は速い」ペダリングが身につきます。
私もまだまだ発展途上ですので、お互いに頑張りましょう!