電動コンポが搭載されたロードバイクCanyonエアロードを導入して約一ヶ月。
ジャパンカップチャレンジレースで入賞できたのはエアロードの性能と思ってましたが、実は電動コンポのおかげだったかも?
機械式コンポを10年ほど使い続け不満がなかった私が、「もう電動コンポ以外のロードバイクに乗りたくない!」と思うようになった理由をまとめてみます。
電動コンポと機械式コンポの違い
電動コンポとは、ロードバイクのシフトチェンジ操作を電動で行う仕組みのことです。
これに対し、機械式コンポはレバーを押し倒すことでワイヤーを巻き取りシフトチェンジ操作を行います。
「フロントディレイラー、リアディレイラーを動かしチェーンを移動させることで変速する」という原理は一緒。
ざっくりと言ってしまうと、違いはワイヤーを使うか使わないかということだけ。
なので、電動にすることで「シフトチェンジがべらぼうに速くなる」といったメリットは(仕組み上は)ありません。
逆に、電動コンポを使う場合にもクランクやスプロケット、チェーン、ブレーキなどは機械式コンポと変わらないので流用できます。
電動コンポをレースで使ってみたメリット
電動コンポで参戦した最初のレースが、私が目標としているジャパンカップチャレンジレース。
新城や別府、カンチェラーラも走った同じコースを2周する本格的なロードバイクレースで、私のようなJCFに選手登録していないアマチュアロードバイク選手が出場できる最高峰のレースです。
レースに出るようになって4シーズン目ではじめて参加し、予想外の入賞という結果に。振り返ると電動コンポの影響は大きかったと感じます。
フロント変速がばっちり決まった
今回のジャパンカップチャレンジレースで勝負どころとなったのは古賀志林道という1キロちょっとの登り区間。
距離は短いですが平均斜度が10%くらいでペースも速いので、非常にキツくふるい落としがかかる場所。
ギリギリで登り切ってから下りに入る頂上付近でフロントをインナーからアウターに変速しますが、ヘロヘロな状態でのフロント変速は結構たいへん。
今までシマノの105というコンポを使ってきましたが、レースレベルの強度になるとフロント変速がなかなか決まらないことがありストレスがたまることも。。
この変速が電動コンポではストレスなく決まってくれましたおかげで、余裕をもって下りに入ることができました。
勝負どころで粘ることができた
150人くらいが出走したジャパンカップチャレンジレースでしたが、一周目で先頭集団は22人に絞られ、残り3キロくらいの最終局面では10人を切る人数に。
ずっと先頭にいられれば良かったのですが、一周目も二周目も古賀志林道の登りで前とギャップができてしまい追いかける展開でした。
一周目は周りの数人と前を追うことができましたが、二周目は一人で3キロほどを追う展開。
途中でいくつかあるコーナーを最速で抜けるためリアのシフトチェンジを頻繁に行いましたが、電動コンポのおかげでスムーズに変速。
余計な力を使うことながなかったので、何とか単独で先頭集団にブリッジできました。
ちょっとしたところですが、勝負どころで変速がイマイチだった場合メンタル的にもギリギリな状態だったので諦めていた状況だったかも。。
電動コンポをプチロング(100キロほど)で試したメリット
疲れてきても頻繁にシフトチェンジできる
ジャパンカップ後に100キロほどの練習会に参加したときのこと。
機械式コンポを使っていた今までだと、最後の方は疲れてきて「シフトチェンジするのが面倒・・・ 同じギアでいいや」とだんだんとシフトチェンジ回数が減ってました。
今回は電動コンポなので動かす指の幅が少なくて済み、最後まで適切なギアで走り切れました。
ココがポイント
あまり気にしてなかったんですが、機械式のシフトチェンジは意外と大変な作業だったと今となっては感じています
電動コンポ最大のメリットかも?メンテナンスフリー
機械式コンポはワイヤーを引っ張ったり緩めることで変速するので、ワイヤーの劣化に伴い交換や調整が必要。
ワイヤーを変えるだけならまだしも、変速調整をしなければならないのが結構面倒。。
私の場合はコンポ交換からロードバイクのメンテナンスまで全て自分で行っているので調整できるのですが、変速がばっちり決まるようになるには慣れるまでに時間もかかります。
それが電動コンポならワイヤーを使った動作ではないので劣化することはもちろんありませんし、調整も機械がやってくれます!
パソコンに繋ぐことで調整を自動的に行なったり変速スピードを変えることも可能。
機械式コンポの105の場合、いくら調整してもアウタートップにすると「カリカリ」とチェーンから音がでることがありましたが、電動コンポは自動で調整してくれるらしく無音。
いくら調整しても音が出てとても気になっていたので、本当に大助かり。
このように細かい部分ももちろんですが、基本的に変速不調になることがないのでメンテナンスに自信がないロードバイク初心者の方にもお勧めですね。
電動コンポの弱点はないのか?
メリットばかりの電動コンポですが、弱点はないでしょうか?
雨に弱い?
電気で動いているので雨に弱そうですよね。
先日のジャパンカップチャレンジレースは雨で、会場に向かう途中にゲリラ豪雨に遭遇し車の外に積んでいたロードバイクはびしょびしょ。。
そんな状況でレースを走りましたが全く問題なく変速できました。
今だに不調はないので、雨にはかなり強いと思います。
バッテリーが切れ変速できなくなることは?
大体一ヶ月くらいで充電した方が良さそうですが、そこまで意識しないでも大丈夫だと思います。
大事なレースやロング走行前に充電しておく、くらいでしょうか。
バッテリー残量チェックはロードバイク単体で分かるのでたまにチェックすれば安心です。
私が使っている電動コンポ(アルテグラDi2)について
2015年11月現在、電動コンポはシマノのDURA-ACEのDi2かアルテグラのDi2、もしくはカンパニョーロのEPSかスラムREDのETAPが選択できます。
私が使っているアルテグラDi2はそのなかで一番お安く、全て揃えると新品で15万円くらいでしょうか。
5万円程度で手に入る機械式のシマノ105と比較するとべらぼうに高価ですが、他の電動コンポが30万以上することを考えると破格です。
そんなアルテグラDi2でも完成度は非常に高く、レースやロングライドでもワンランクアップすること間違いなし(きっぱり)。
機械式DURA-ACEとアルテグラDi2どちらがお勧め?
ちなみに機械式DURA-ACEとアルテグラDi2はほぼおなじ価格で購入できますが、私は絶対にアルテグラDi2をお勧めします。
DURA-ACEのブレーキはアルテグラよりも秀逸ですが、その恩恵を受けられるのは限界のブレーキングができる中上級者以上の方。
ロードバイクレースでもそこまでの制動力は求められないので、実際にはアルテグラのブレーキでも十分です。
※集団走行しているとブレーキングも周りに合わせる必要があるので。
※集団内では一人だけ激しいブレーキングをしようと思ってもできません。突っ込むか突っ込まれます
アルテグラDi2は初心者から上級者でレースにバンバンでる方にもお勧めできます。
まとめ
私が思う電動コンポのメリットをまとめると次の3点。
- 変速がスムーズ
- ストロークが小さいのでシフトチェンジが疲れない
- メンテナンスフリー
誰にでも手軽に扱えて常にプロのメカニックが整備した状態と同じ変速性能を得られる電動コンポは買わない理由があまり見つかりません。
実際に使うまでは「本当に必要?」と思ってましたが、使いはじめると機械式コンポに戻れない状態に。
みなさんも機会があったら電動コンポに触れてみてください!