ロードバイクを専用のショップで購入したときに「ロードバイクは車検がないけれど、車と同じように1年に1回はオーバーホールした方がいいい」と言われませんでしたか?
このような話をしてくれるショップは「売って終わり」とは考えていないので、後々も良い付き合いができそうです。
ただ、オーバーホールは「ちょこっと1、2時間で終わる」ような作業ではありません。
お店の繁忙期などは、場合によって預ける期間が2〜3週間かかることもあるような大掛かりなもの。
料金もそれなりに高く、「分解」「洗浄」「消耗品交換」すると3万円以上かかるショップが多いのが現状
「お金を節約したい」「2,3週間ロードバイクに乗れないのは嫌だ」「もっとロードバイクを知りたい」と思われる方向けに参考情報をお伝えします。
オーバーホールに必要な工具は何種類?工具の価格はいくら?
ロードバイクのオーバーホールには「特別な工具が必要だからショップに任せた方が良い」と考えていませんか?
少なくとも、私はそう思っていました。
実際には下記でご紹介している普段使いのメンテナンス工具で、だいたいの作業ができます。
また、オーバーホールには利用したいロードバイク専用工具も、最低限度であればこれからご紹介するアイテム5種類程度で対応可能です。
全て購入しても6000円~7000円程度なので、まずは試してみてはいかがでしょう?
最低限のオーバーホールに必要な工具5種類と金額感
- スプロケット回し…2000円弱
- チェーンカッター…1500円前後
- クランク着脱工具…600円程度
- メンテナンスグリス…800円程度
- メンテナンス参考本…1500円前後
スプロケット回し
これは、後輪についているギア(スプロケット)を取り外しする工具です。
正式名称はよく分かりませんが、「スプロケット回し」が一般的に使われている名称。
上記画像のように2つセットで使う工具で、チェーンのようなものが付いている工具は「スプロケットを動かないように固定」する工具、もう一つの工具でギアのロックをゆるめます。
最初は大変そうだな〜と思っていましたが、とても簡単な作業。コツをつかめばすぐに取り外しできます。
スプロケットを外すことができれば、汚れが取れやすい部分を簡単にキレイに洗えるのでこの工具はオーバーホールしない方でも持っていると便利なツールです。
チェーンカッター
チェーンを付け外しする工具です。
「チェーンカッター」という名前から、チェーンをバチン!と切る工具なのかと思っていましたが、チェーンのコマをつないでいるピンを押し出すだけなので、全く危険性はありません。
画像のチェーンカッターは1175円でアマゾンから購入できます。
私は7年ほど前にシマノの高いチェーンカッター(当時3500円くらい)を購入しましたが、当時はこんなに安いチェーンカッターは売っていなかった気がします。
最近はロードバイク人気のおかげか良いものを安く買えるので良い時代ですね。
クランク着脱に使う工具
あなたがシマノのコンポーネントを使っているならクランクを脱着するときに必要な工具です。
とてもシンプルな工具ですが、これがないとクランクを取り外すことができないので要注意。
金額は200円ちょっとなので、オーバーホールのタイミングでしか使わないと思いますが、持っていた方が良いです。
グリス
ロードバイクを分解し洗浄、組み直すことがオーバーホールですが、組み上げる前に多くのパーツで「グリス」を塗っておきたいです。
理由は「パーツ同士の固着を防ぐ」ためで、私の場合グリスを塗っていなかったばかりにシートポストが抜けなくなってしまい、プロショップに持ち込んだ苦い経験があります。
デュラエースグリスはサードパーティのグリスと比較してそこそこ高いですが、一度購入すると数年は余裕でもちますので買っておいて損はないです。
私の場合はデュラエースグリスを5年使ってますが、まだまだ8割以上残ってますし、品質が劣化している感じも全くありません。
メンテナンス本
Webで情報収集しながらでもロードバイクのオーバーホールは可能ですが、全ての作業を分かりやすく網羅している情報は残念ながらありません。
上記の本でも他のメンテナンス本でも良いですが、一冊持っていると安心です。
ちなみにですが、上記の本はAmazon kindleUnlimitedを利用していれば無料で読めます。
ロードバイクオーバーホールのおさらい
ロードバイクのオーバーホールを簡単化すると
- できるだけ分解する
- きれいにする
- 組み上げる
この3工程を行うことになります。
「分解」と「きれいにする」はとても簡単です。
初めてオーバーホールにチャレンジした場合でもほぼ問題ない工程なので、詳しい説明は省きます。
組み上げる際に消耗品を交換しましょう
ロードバイクパーツの多くが消耗品です。
特に「チェーン」「バーテープ」「インナーワイヤー」はオーバーホールのタイミングで必ず交換しておきたいパーツですね。
バーテープは汚れたら取り替える気持ちになるかもしれませんが、インナーワイヤーやチェーンは普段劣化してるかどうかよく分からないので放置しがちですが、年に1回くらいは交換しておきましょう。
インナーワイヤー(ブレーキケーブル、シフトケーブル)
シマノのシフトワイヤー前後用2本入りのセットです。
ブレーキケーブルも前後2本セットです。
ちなみに、アウターケーブルを交換するとなるとちょっと敷居が高くなりますので要注意。
専用の「ワイヤーカッター」が必要になるので。
バーテープ
バーテープは一セット4000円近いものから1000円くらいのものまで、いろいろ使ってきましたが、結論としては「どれでもそんなに変わらない」です。
写真のバーテープはOGK1500円前後で販売されているバーテープ。
今はこれを使うことが多いですね。
チェーン
チェーンはオーバーホールのタイミングで交換しておきましょう!
チェーン購入時の注意事項
注意したいのはロードバイクのチェーンはどれでもいいわけではない、ということ。
あなたのロードバイクに合致したチェーンを必ず購入してください。
チェーン交換は、先に紹介した「チェーンカッター」を使い交換することができます。
チェーンはクランクで作られたパワーを唯一駆動輪に伝える大事なパーツ。
ツール・ド・フランスに出るプロ選手だって、チェーンが外れていては自転車を進められないのですから。。
途中で失敗した時は
下手なことをせずにロードバイクショップに駆け込みましょう!
私は今まで3回ボルトをねじ切ってしまったことや、ヘッドパーツ、シートクランプなど壊した経験があります。
自分ではどうしようもなくなってプロショップに駆け込むと、「何でこんなこと自分でやったんだ!」と怒られることはなくチャレンジしたことを認めてもらった上で、プロの技で直してくれます。
行きつけのロードバイクショップでなくとも、今まで不快な対応をされたことはありません。
ただ、「事前に電話をして忙しくない時間帯に持っていく」くらいの配慮は必要だと思います。
まとめ
ロードバイクのオーバーホールは一度やってみるとロードバイクの構造について深く知ることができます。
しかも、ショップにお願いすると最低でも3万円程度するものが、工具と消耗品を全て購入しても1万円ちょっとで済み、一度工具を購入すれば何年も使い続けられるので経済的です。
私がそうだったのですが、ロードバイク初心者の頃は壊すのが怖くてメンテナンスを怠りがちでした。
ただ、ちょっと勇気をもってオーバーホールにチャレンジしたら、ほとんど技術的な難しさはなく拍子抜けしたのを思い出します。
小学校の図工の成績で5段階で2ばかりだった不器用な私でもロードバイクオーバーホールはできるので、あなたもきっと大丈夫ですよ!
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