ロードバイクポジションで初心者が犯しやすい3つの間違い

ロードバイクのポジション

ロードバイクに長時間乗っていると肩が凝ったり、腰が痛くなったりしませんか?

もしかしたら、ロードバイクのポジションについて「ちゃんと理解」していないからかも。

先日、Facebookから「ポジションについて」下記質問をいただきました。

初心者向けのハンドル高の出し方から、どのタイミングで下げて良いかの判断まで。
僕自身、プロ選手に憧れてどうしてもサドルと高低差を付けたくなってしまうのですが、肩が凝りやすかったり適正ではない気がしています。

この質問への回答も含め、ロードバイクのポジションについてお伝えしていきます!’

間違い1:ロードバイクは楽なポジションが一番!

ロードバイクの楽なポジション

一般的にロードバイクの楽なポジションとは、上の画像のようにブラケットを持って上半身が起きている状態と言われています。

ママチャリのポジションにも近いですよね。

楽なポジションのメリット

もちろん楽なポジションは上体が起きているので体勢を保つのが楽というメリットが。

長い距離をはしるときは、できるだけ身体の負担が少ない方が良いですから。

呼吸もしやすく、ママチャリと似た視界なので安心感もありますね。

どっしりとサドルに座るので安定感が増し、ロードバイクのコントロールもしやすいです。

楽なポジションのデメリット

サドルにどっかりと座っているので、長時間ロードバイクに乗っているとおしりが痛くなりやすい。。

特にロードバイク初心者の方が極端にハンドルを近く高くしている場合は起こりやすいですね。

もう一つのデメリットとしては、上体が起きているので空気抵抗が高くなること。

時速30km/h以上で走ると空気抵抗が急激に大きくなるのでスピード維持が大変。

空気抵抗を減らせるのがロードバイクの特徴なので、できれば上体を寝かせたいところです。

※体幹が強くなるとブラケット持ちでも上体を倒すことは可能で、そうなるとデメリットが少なくなります

間違い2:ロードバイクの下ハンドルを持てば速い!

ロードバイク下ハンドルのポジション

次に、下ハンドルを持ったときのポジションを見ていきます。

「楽なポジション」と比べると上半身が寝ていて、それに伴い骨盤も少し前傾しています。

下ハンドルを持ったポジションのメリット

空気抵抗が小さくなるので時速30km/h以上で走る場合など、楽なポジションと比較して小さなパワーで速く走れます。

重心が前側に移動するのでサドルにかかる圧力が減り、おしりが痛くなりにくい。

楽なポジションでサドルにかかっていた圧力をペダルにかけることができるので、より楽にペダルに力を伝えやすくもなります。

ですが、下ハンドルをもてば速く走れる訳ではありません。。

下ハンドルを持ったポジションのデメリット

上半身が寝るので、上の図で赤丸を書いた「お腹と背中(体幹部分)」に負担がかかります

普段の生活では使わない筋肉群なのでロードバイクに乗り始めたばかりの頃はうまく体幹で姿勢を維持できない場合がほとんど。

前に移った重心を支えるのはハンドルとペダルになりますが、体幹で支えていないと下死点までペダルを踏みつけるようなペダリングになりがち。

そうなるとハンドルで支えるしか方法がなくなり、「手がしびれる」「腕が突っ張って肩が凝る」「背中や腰が痛くなる」といった症状が出やすいです。

間違い3:パワーが出るポジションが一番良い!

ロードバイク前乗りポジション

最後にサドルの前方に乗りパワーを最大限出せるポジション。

ほとんど「下ハンドルを持ったポジション」と変わらない感じがしますが、実は大きな差があります。

サドル前に乗ったポジションのメリット

ダンシング(立ち漕ぎ)以外では、ロードバイクに乗っていて一番パワーが出ます。

トライアスロンバイクのポジションは極端な前乗りなことを考えると分かりやすいですね。

パワーを出せる理由は、一番ペダルに力をかけたい「3時」の位置で踏み下ろすパワーを最大化できるから。

体幹で踏めるようになれば、驚くほど大きなパワーを出すことができるようになると思います。

サドル前に乗ったポジションのデメリット

このポジションは脚の前側の筋肉「大腿四頭筋」を使いやすくなるのですが、大腿四頭筋は長時間パワーを出し続けるのが苦手。

なので、大きなパワーを出せてもすぐに疲れてしまいます。

特に体幹で支える力がない方は、まともにペダリングできずにフラフラすると思うので気をつけてください。

もう一つのデメリットは極端に前に座るのでハンドルとの距離が短くなり腕が詰まってしまうこと。

前乗りすることが頻繁になるような場合には、ハンドル位置を遠く低くした方がよいこともあります。

上級者のハンドルポジションが低く遠いのは、前乗り時のポジションが理由かもですね。

※ちなみにトレーニング次第では、サドル前乗りでも持久力の高いハムストリングスを使えるペダリングは可能です

ロードバイク初心者がハンドル位置を変えるタイミング

では、「ロードバイク初心者だけど、いつかは低く遠いハンドル位置にしたい」場合に変更する目安を。

下ハンドルを持って10分くらいは楽に走れるようになったら、ハンドル位置を下げて良いと思います。

もう一つの目安は「ハンドルの少し上を両手放しできるようになる」こと。

「エアブラケット持ち」ですね。

この状態で30秒くらい走れれば、体幹力とペダリングスキルはある程度高まっていると思います。

一番大事なのはロードバイクに乗るために必要な体幹の力が備わっているかどうかですね。

ハンドルの下げ幅やステムの長さを決めるのは「股関節の柔軟性」も関わってくるので個人差あり。

ロードバイク初心者のうちは、あまり高価ではないステムやハンドルで少しずつポジション出しをしていくと良いです。

まとめ

私もロードバイクに乗り始めた頃は20キロも走ると腰が痛くなり、ロードバイクを購入したショップに「もっと楽なポジションにしたい」と相談にいったことがあります。

そのとき言われたのは「身体が慣れるまで頑張れ」という話で、結果として全くポジション変更してもらえず。

その後も痛みに耐えながらロードバイクのトレーニングを重ねていましたが、あるタイミングから嘘のように痛みがでなくなりました。

おそらく理想的なポジションをショップ店長が見つけてくれていて、身体がそれに順応したようです。

まだロードバイクに乗り慣れていないなら、体幹を鍛えてロードバイクに楽に乗れるような意識をもってはいかがでしょう?

<参考記事>

6件のコメント

こんにちは。
私はショップの人にお腹にくるポジションに
しときました(笑)と言われたままのポジションで走ってます。
もう少し高い方が脚がスムーズに回る気がするのです。
シマノのフィッティングも受けましたが…特にどうすれば良いのかは不明です。
以前に、身体をバイクに合わせるってのをやってましたが、その後、どうですか?

sakurakasaneさん、コメントありがとうございます!

「お腹にくるポジション」体幹が使えるポジションのようで良さそうですね!
私の場合ですが、おかげさまで体幹まわりが強くなってきたようでハンドル位置が多少違っていても問題ないくらいになってます。
シチュエーションによって、走っている最中にサドルの座る位置をずらしたり上半身を寝かせる度合いを変えたりしてます。
なので、ある程度はポジションの自由度が上がってきてる感じですね。

ちなみにですが、サドル高とサドル位置は状況の変化に合わせて変えてみても良いかもしれません。
例えばクリート位置を変えたりシューズを変えた場合、サドル位置にも微妙に影響があるので修正した方が良かったりしますので ^^;

初めてコメントさせていただきます。

ロードバイク歴約1年めですが、ブラケットの上で手放しすると30秒ほどは楽々とクリアできます。

ただ足に、特に太ももにものすごく負荷がかかってきます。

何処か乗り方わるいのでしょうか?

介護ウィスキーさん、コメントありがとうございます!

ブラケット上で手放しが楽にできるということはポジションを維持する体幹は十分発達されてると思います。
腕で体重を支えられないので、多少は太ももに負荷もかかります。

ただ太ももにものすごく負荷がかかっているということは、普段はハンドルへの荷重が大きいかもですね。
ハンドルへの荷重が大きいと、ペダルに体重が十分のらずに脚に力が入ってしまいがち。
もしかしたらロングライドなどした際、手がしびれたり疲れやすくはないでしょうか?
その場合、少しずつハンドルにかける荷重をペダルを回す力に変化できると、より楽にペダリングできるはずです。
ちょと難しいですが、体幹を意識してのペダリングを試してみて下さい!

一番だめなのは近くて低いハンドル位置ですね。
アップライトポジションで空気抵抗下げたいなら出費がかさみますが
T2+ DLのようなクリップオンバーをつける手もあります。

敬次さん、コメントありがとうございます!
空気抵抗下げるためのクリップオンバー、良いですね!
私はつけたことがないのですが、自転車仲間は平均時速1~2km/h変わると言ってましたので効果はスゴイですね ^^;
前から気になってましたので、オフシーズンに試してみます!

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