先日、ロードバイクハックを見ていただいているビアンキノリリンさんから「3ヶ月後のレースに向けた固定ローラー台でのトレーニングメニュー」について質問がありました。
途中までコメントを書いていたのですが、1000文字を超えるような長文(!)になってしまったので記事にして回答します。
3ヶ月後のレースに向けた固定ローラートレーニングについて
実は3ヶ月後のレースに向けて固定ローラーを買いました!ほぼ平地のクリテリウムと2時間耐久に出ようと思うのですが、固定ローラーで出来るおすすめの練習方法はないでしょうか??
(ビアンキノリリンさんからのコメント抜粋)
ビアンキノリリンさん、ありがとうございます!
3ヶ月後のレースに向け、固定ローラーでできるオススメのトレーニングメニューについて考えてみました。
クリテリウムや2時間耐久走のレース特色として「登りが少ない平坦の周回コースを何周かする」レースが多いです。
こういった平坦基調のレースで大事になるのは「集団から千切れない」こと。
だいたいのレースが平均速度35km/h~38km/hと、一人で走るスピードとしてはかなり速いものになります。
一人じゃ出せないスピードも集団走行で空気抵抗何が少ないと出せちゃうもの。
なので、何が何でも集団から離されないことがレースのコツ。
集団内に残るために最低限必要な脚力とスキルを養う3ヶ月にすると良いと思います。
※可能であれば自転車仲間でローテーション練習などすると密集した集団走行でも安心です
トレーニングメニューとしては、
- ・基礎的な脚力を上げる
- ・加減速にある程度対応する
- ・ペダリングスキルを上げる
を意識するとよいでしょう。
具体的なメニューを上げていきますね!
ローラートレーニングメニュー1:5分全力走
5分の全力走は心肺機能を高めるのに効果的で、レースの最後まで粘る基礎能力を上げることができます。
全力を出し切る強度なので非常にキツイメニュー。
私の場合、トレーニング最中に次のような症状(?)が出ます。
- ・酸欠で目の前がもや~とする
- ・脚が痛くて泣きたくなる
- ・だんだん脚が重くなり同じケイデンスで回せなくなる
- ・回そうと体全体を使いペダリングがおかしくなる
かなりしんどいですが効果は抜群。
こういったトレーニングをしたことがない場合、最初にパワーを出しすぎて1分くらいでペダルを回せなくなりがち。
最初はちょっと余裕があるくらいで回しはじめ、2分経過した頃に「ハァハァ」となる位がちょうどいいと思います。
できるだけ一定のスピードとケイデンスを意識してください。
ローラートレーニングメニュー2:30秒インターバル
30秒ー30秒インターバルは30秒できる出来る限り速いスピードで走り30秒の休息を繰り返すメニュー。
クリテリウムレースはコーナーを曲がった後にダッシュすることが多く、だんだんと疲労がたまって集団から千切れがち。
このメニューにより、強度の上げ下げが頻繁に起こるレースでも対応できるようなスピードとスタミナをつけることができます。
慣れていない頃は3~5本程度実施して様子をみてください。
固定ローラーであれば、30秒の平均スピードをトレーニングしながらサイコンで確認しながら止めるタイミングを決めるのも有効。
例えば、30秒の平均速度が40km//h前後で走れていたものが、5本目に35km/hに下がっていたら明らかに強度が下がった場合など。
ローラートレーニングメニュー3:高ケイデンス走
高ケイデンス走はペダリングスキルを高めるのに有効なトレーニング。
日本トップカテゴリーで戦っている鈴木真理選手も冬の間は高ケイデンス走を積極的に実施しています。
外部リンク:軽いギアをひたすら回す(鈴木真理選手のブログ)
トレーニングメニューとしては、10分間を高ケイデンス(110回転以上)維持するというもの。
負荷は高める必要はないので、軽いギアで大丈夫です。
最初はおしりがポンポン跳ねてしまい110回転以上回せないかもしれませんが、慣れます。
私も高ケイデンス走は非常に苦手・・・
以前は100回転を超えるとおしりが跳ねてましたが、今は120回転で10分回せるようになりました。
【注意!】
感覚でケイデンスを測ることはできないので、サイクルコンピューターとケイデンスセンサーは必須です。
実際のトレーニング例
先に上げた3つのトレーニングメニューは「メインメニュー」です。
メインメニューの前にウォーミングアップ、メインメニューの後にダウンを必ずいれてください。
私が実際にローラー台でトレーニングしている内容は、
- ・10分ウォーミングアップ
- ・メインメニュー (5分全力走、30秒インターバル、高ケイデンス)
- ・10分ダウン
といった流れで行っています。
ローラー台の場合は最短で25分程度、最長でも1時間程度のトレーニングです。
私が実際に行っているトレーニング例
冬場もクリテリウムレースに参戦しているので、下記のようなトレーニングを行っています。
- ・月曜:ローラーで軽いメニューか休息日
- ・火曜:ローラーでインターバルメニュー ※30秒インターバルなど
- ・水曜:ローラーで高ケイデンス走など軽めに
- ・木曜:ローラーで5分全力走
- ・金曜:ローラーでインターバルメニュー ※30秒インターバルなど
- ・土曜:自転車仲間との練習 ※実走でローテーション練習 50kmくらい
- ・日曜:ロング練 ※実走で50km~100km
今は冬場なのでローラー主体ですが、暖かくなったら実走を増やす予定。
トレーニング時間は平日は30分~1時間程度、土曜は2時間弱、日曜は3時間前後です。
まとめ
固定ローラーでのトレーニングは、実走と違い信号ストップなどがないので効率的なロードバイクトレーニングができます。
一方で、体幹でバランスを取る必要がないので脚で踏み込むペダリングをしてしまいがちなので要注意。
脚で踏み込むだけのペダリングの問題は、クリテリウムなどの加減速が何度もあるレースですぐに脚が動かなくなること。
固定ローラーでも、できるだけ実走と同じような体の使い方を意識してみてください!
<参考記事>
記事見たら三本ローラー買ったばかりなのに固定ローラーも欲しくなってきた…(..;)
今105回転位で30分乗るのが日課になってますが、それ以上回転を上げると尻が跳ね上がったり前後にぶれて落車しそうになります。ひたすら廻してたらそのうち慣れるんですかね?
ゴーゴータツヤさん、コメントありがとうございます!
この記事で書いたメニューは3本ローラーでも実施できるので安心してください!
全力走や30秒インターバルではアウタートップ(一番重いギア)を使うと負荷がちょうどいいかもです。
105回転で30分乗れるのはすごい!
もっと回せるようになるには次のような方法もあります。
110回転以上で1分、それができたら115回転以上で1分と、短時間で回す回転数を少しずつ上げていく方法。
是非お試しください!
こんにちは。sakurakasaneです。
三本ローラーがまだ届かず、悶々とした日々を過ごしております。
しかし、ハックさんはさすがです。継続は力なりとはこのことだなと感心しております。
冬場は持久力をやらなきゃな!と思いながら、体幹トレーニングを実施しております。ハックさんを見習って、継続していきます。
sakurakasaneさん、ありがとうございます!
三本ローラーの到着、待ち遠しいですね!
体幹トレーニングは間違いなくロードバイクを速く走らせるベースになると思います。
是非継続してください!
私は結構気分に波があり、去年の冬場からやる気が落ちてトレーニングを結構さぼってました、、
「寒いから今日は止めておこう」とか、「ちょっと咳も出てるし大事をとって休もう」など言い訳ばかり。
去年の11月に3本ローラーを購入し、言い訳ができない環境になったことが大きいです ^^;
こんにちは。sakurakasaneです。
三本ローラーは、やはり冬場と言う事で購入が集中したのでしょうね。冬服の時もそうでしたが、春夏物も早めの購入が必須ですね。
フレームもそうですが、自転車業界の回転の速さにビックリしています。型落ちとか出さないような仕組みなんですね。
体幹トレーニングを実施して分かりましたが、左の臀部の筋肉が右に比べて格段に弱いです。脚の回しも不器用ですし…問題は山積みです。
sakurakasaneさん、ありがとうございます!
確かに自転車業界の回転は速いですね、、
体幹トレーニングで左右差を感じられるとは感覚が鋭いですね!
私は鈍感なのでよく分からないです ^^;
週一くらいで片足ペダリングを取り入れると左右差を改善しやすいのでご参考まで!
すごすぎます!脱帽です!(≧∇≦)これだけやらないと勝てないですね!ハックさんの言う通りできる限り毎日乗ってますが、これは乗りすぎなくらいですね(笑)春に向けて私も参考にして頑張ります!
でん助さん、ありがとうございます!
できるかぎり毎日乗るという意識、素晴らしいです!
きっと春には素晴らしい走りがでいるようになるはずです。
寒い時期は膝を痛めやすいので、怪我をしない程度に頑張ってください!
こんにちは。ビアンキノリリンです!
わざわざトレーニングメニューの記事までつくっていただきとても感謝です!
どこまでやれるか分かりませんが、ハックさんの記事を参考に集団からちぎれないよう足の基礎と心肺鍛えようと思います!
今付いているサイコンだと時速や距離などしか測れないので、トレーニング用のサイコンも検討してみようと思います!
ビアンキノリリンさん、ありがとうございます!
ご参考になれば嬉しいです!
ロードバイクレースは厳しいですがハマると止められません 笑
レースを楽しめるよう頑張ってください!